渋谷へ
過ごしやすい気候になってきたので、出不精の私でも、休日になるとどこかへ出かけたい気持ちになります。それでも疲れやすいお年頃、長時間のお出かけは体力的にもう無理なので、欲張ってあちこちへ行かないこと、長居しないことがお約束です。
先日は久しぶりに渋谷へ。
渋谷スクランブルスクエアでランチとショピングを楽しんで来ました。
実はスクランブルスクエアは初めてだったのですが、とても綺麗で素敵な商業施設でした。
着いたらお昼だったので、まずは4Fにあるカフェ「@Kitchen SHIBUYA 」でランチを。
前菜のサラダ
メインのボロネーゼ
食後に紅茶とカヌレを。
最近、カヌレが流行っているようですね。
あちこちのお店で見かけます。
何年か、いや、10年以上前にも一時期流行った記憶があります。
今回、久しぶりに食べましたが、カヌレをナイフとフォークで食べるのは、外側が固すぎて、至難の業でした。家だったら手で持って豪快に食べるのに!
カヌレに関しては、改めて、個人的にそんなに流行るほどのスイーツではないなと思いましたが、お料理はとても美味しく、若くて笑顔の素敵なウェイターさんの接客が素晴らしかったので、気分良く過ごすことが出来ました。
紅茶を飲みながらのんびりと考え事に耽っていたのですが、誰かから大切に扱われると、心が温かくなりますね。例え一度きりのご縁かもしれないカフェの店員さんであったとしても、丁寧に扱われることは、嬉しいことです。
子ども時代に遡る
ふと、小学生の頃、お習字の教室に通っていたことを思い出しました。
親に、自分から習いたいと頼んで通うようになったわりには、1年も続かなかったような気がするのですが。
その先生はもうおじいちゃんで、奥さんとお子さんとの3人暮らしでした。
いつも着物姿の先生、お菓子をくれる優しいおばあちゃん、そして、いつ行っても自室でレコード(ロック)をかけている大学生の息子さんがとても印象的でした。
毎回、小学校が終わってから教室へ行くので、帰るときはもうすっかり薄暗くなっていることが多く、女の子一人で帰すのは危険だと思ったのか、大学生の息子さんがしょっちゅう車で私を家まで送ってくれました。
車内で、その息子さんと一体どんな話をしたのか、全く覚えていませんが、私は人見知りの子だったし、ちゃんと会話をできたのか、そしてきちんとお礼を言えたのでしょうか。
40年経った今、過去の出来事に対してそんな心配をしている自分が可笑しいです。
それにしても、先生も、奥さんも、大学生の息子さんも本当に優しかったです。子どもだった私は、当時はその優しさをしみじみと感じることもなく、当たり前のように受け入れていたのだろうと思います。
でも、40年を経て振り返ってみると、何て親切に、大切に扱って貰っていたのだろうと、感謝で胸がいっぱいになるのです。
40年たっても、先生ご一家のことを憶えているということは、その時に自分が大切に扱われている、ということを無意識のうちに感じ取っていたのだろうと思います。
大切にして貰ったこと、丁寧に扱われたこと、は宝物のような記憶ですね。
子どもの頃もそうだし、大人になっても、いくつになっても、雑に扱われるほど傷つくことはないような気がします。邪険にされたこと、雑に扱われた記憶は、ちょっと思い出すだけでも、何度でも人を傷つけます。
久しぶりに本を購入
ランチの後は各階をウィンドウショッピングしました。
そしてある雑貨屋さんに少しだけ本が売っていて、ちょっと眺めていたら森茉莉のエッセイ集があったので購入しました。
森鴎外の娘、森茉莉のエッセイの大ファンである私は、何冊かエッセイ集を持っているのですが、これは数年前に出版されたようで、まだ持っていなかったのです。
日々の楽しみに、少しずつ大事に読もうと思います。
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本日の出費と感想
結局、渋谷まで遠出したわりには、買い物は本だけで、お金を使ったのは、本とランチと交通費だけでした。
若い頃の私は、新しくて大きな商業施設に出掛けたら、「何か買わなければ!」と必死に欲しいものを探していました。
でもアラフィフとなった私は、これで大満足です。
年々物欲は減るばかり。
ランチタイムは、大切に扱われながら美味しいものを食べて、昔の良い思い出に浸ることが出来た。
お気に入りの作家の本に巡り合った。
素敵なお店の数々を見るだけで刺激を受けた。
この日はスクランブルスクエアだけしか見て回らなかったのですが、身体のためにもこれが正解でした。
家に帰って夕食を作る元気はしっかり残っていましたから。
それはそうと、書道の先生の話に戻りますが、先生ご夫妻が高齢だったのに、どうして息子さんが大学生なのだろうか?という疑問がふと湧きました。
小学生の私にはもうかなりのご高齢に見えたのですが、もしかしたら実際はまだ50代後半くらいだったのかもしれません。
もしくは息子さんではなく、お孫さんだったのか?
今度実家の母に聞いてみることにします。覚えているでしょうか?
どうでも良さそうなことですが、気になります!